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小銭は混ぜないで! [小がめらの西方見聞録]

OTH-2016-01-10-007.JPGいきなりですが、右のラベルは何についている表示だと思いますか?

「U.S.」とはアメリカ合衆国(The United States)のことです。

「QUARTERS」とは、25¢硬貨を指します。

つまり「アメリカの25¢だけですよ」という意味です。

もちろんアメリカ国内での話なのですが...。

※ 青字は1/12加筆。

OTH-2016-01-10-008.JPGパーキングメーターです。

ここはミシガン州のデトロイトです。五大湖のヒューロン湖からエリー湖に通じる川を挟んで対岸はカナダ...つまり国境の街です。アメリカとカナダにはたくさんの陸路国境がありますが、都心に国境を擁するのはたぶんデトロイトだけだと思います。

表示は、このパーキングメーターにはカナダの25¢硬貨は入れないでくださいねという事です。

少し話はそれますが、アメリカの都市部にはパーキングメーターがたくさんあります。日本は「道路というものは駐車禁止にすべきものだ」と言わんばかりにあちこちに「駐禁」の標識が立っていますが、アメリカは道が広いせいもありますが、基本的に右側一列は短時間の駐車ができるようにしよう...という意思を感じられます。また、ちょっとした有料駐車場も、パーキングメーターで料金を集めているところが良くあります。

作動させなかったり時間表示が0になると...? 委託された巡回員さんが回っていて、見つけると駐車違反のチケットをワイパーに挟んで行きます。違反場所によって反則金の額は違いますが(身障者用のロットに違法に置いた場合などが一番高い)、普通は数十ドルで免許に違反点数はつきません。走行中の違反(Moving Violation)と違って、安全運転かどうかということの判断材料にはならないようです。つまり、反則金さえ払えば何度やっても免許停止とかにはなりません(州によって違う可能性はありますが)。私も20年前にボストンで一度$15のチケットをもらったことがありますが、チケットは封筒になっていて、$15の小切手を書いて同封して切手を貼って郵送して終わりでした(誰が駐車したかは問わない)。いまはネットでクレジットカードで払えるのかも知れません(知らんけど)。

25¢当りの駐車可能時間数や、連続最大駐車可能時間(一度に投入できるコインの枚数)は場所に寄りけりです。ここは街中で結構高い方で、25¢で10分、1時間駐車するためには25¢硬貨を6枚入れなければなりません。地方の適度な田舎町だと、25¢で30分~1時間置けたり、最大4時間分以上投入できるところもあります。ど田舎になるとパーキングメーターもありませんが。


話を戻しますが、アメリカでは時々コインにカナダドルが混じっていることがあります。

(3)上がアメリカドルのコイン、下がカナダドルのコインです。カナダの5¢が手元になくてすみません。
OTH-2016-01-10-009.JPG
見ての通り、大きさはほぼ同じで、見た目にも結構見落としがちなほど似ています。普通にお店でやり取りする場合は、結構気にせずにやり取りしています。さすがに、銀行の窓口では混じっていると突っ返されますけど。

数年前はカナダドルが結構強くて、交換レートはほぼ1対1でしたが、今は1カナダドル=0.75米ドルくらいです。1990年代もそれくらいだったので、米国からカナダに行くと物価の割安感がありました。

デトロイトはカナダとの人や車の往来も多く、そういう街は恐らくカナダドルが混じって流通している場合が多いのでしょう。交換レートが4:3となると、カナダドルで入れられてしまうとちょっと損ですよね。自動販売機のように返却口があるわけではないので、利用者の善意に期待という事でしょうか。

因みに、カナダ側では普通に米ドルでお買物ができます。お店で計算してカナダドルでお釣りをよこします。なので、米ドル札で買い物を続けていると、いつの間にか手元がカナダドルの小銭だらけになってしまいます。但し、お店の計算はレートが1割やそこらは悪いので、予め両替店で換えておくか、クレジットカードで支払う(またはキャッシングする)のがお勧めです。

そうそう、アメリカに旅行する時、現金の両替は絶対に成田空港で済ませましょうね。成田の両替所は手数料数%ですが、米国の空港の両替所で日本円<=>米ドルで両替すると10~15%くらい手数料取られます(NYのJFK空港、ボストンのローガン空港、クリーブランドのホプキンス空港のTravelexで確認しました)。


余談ですが、アメリカ本土からカナダに渡る際は、普通は北(北西~北東)方向に向かって国境を越えます。デトロイトは唯一南(ほぼ南南東)に向かってカナダに入る珍しい国境です。エリー湖一帯は、カナダ国境がアメリカに向かって最も南に食い込んでいる部分なんですね。

それではまた。

小がめら(拝)

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sjghd

こんばんは。

以前は、海外出張があったので、いろいろな外貨を持っています。
10¢、5¢、1¢は、手持ちにありました。

両替は、実勢のレートよりかなり悪いですね、、
でも、会社は、実勢レートでしか精算してくれないので、
損ばかりしてしまいます。

また、欧州がEUROになる前の通貨も、持っていて、
コインは、日本ドルに換金できないので、困っています。

ドル紙幣は、今は、円安なので、両替しようと思っていますが、
日本では、銀行で、替えるのがいいのですかね、、
by sjghd (2016-01-11 23:23) 

小がめら

sjghdさん、こんにちは。

うちの会社は、海外出張の旅費精算は成田での両替票を添付すれば、そのレートで精算してもらえます。出発前にドルを買う時の両替票は、1ドルに対して円が若干多く必要ですから、帰国後の精算時にほんの少しですが有利になります。

逆にアメリカから日本に出張するときは、成田でドルを売る(円を買う)時の両替票を使うようにしています。

余った米ドルの良い処分方法は別途ご連絡いたします。

ありがとうございました。またいつでもお書き寄り下さい。

それではまた。

by 小がめら (2016-01-12 01:53) 

チューリップでございます。。

こんにちわ、小がめらさん。。。

米国で、カナダのコインも混じってたりするんですね~。
日本では全く考えられない事ですけど、
お隣の国ですもんね。。。

そう言えば、カナダ人って米国人に間違えられるのが、
1番嫌なことだ!ってホントでしょうか。
だからカナダ人が旅行する時は、
赤いカエデっというかメイプルリーフを、
どこかに付ける!自分はカナダ人だ!って。

でも、カナダにはMLBのチームもあるし。。。





by チューリップでございます。。 (2016-01-12 16:08) 

小がめら

チューリップさん、こんにちは。

> 米国で、カナダのコインも混じってたりするんですね~。日本では全く考えられない事ですけど、

私も20年前のボストン勤務時に、財布の中に見慣れないコインを見つけて、米国人同僚に「いつの間にか釣銭でこんなの受け取ったみたいだけど使えるの?」って訊いたら、「別に大丈夫だよ」と言われたので、あまり気にせず混ぜて使っていました。自販機でなければ大丈夫みたいです。カナダの$1コインや$2コインは一目瞭然なので、さすがにダメでしょうけどね。

最近はカナダドル用の財布と言うか袋を作って、行く用事のある時だけ持参するようにしています。


> お隣の国ですもんね。。。

特にデトロイトは市街地国境なので、コインの混在率が高いのだと思います。例えれば、荒川を挟んで千住新橋のこっち側と向こう側、くらいの距離感です。


> そう言えば、カナダ人って米国人に間違えられるのが、1番嫌なことだ!ってホントでしょうか。

今日の昼飯時に同僚のTさんに、逆パターンも含めて訊いてみたのですが、「別にそんなことないんじゃないかなぁ…」との反応でした。私も良く分かりません。でも、カナダでもケベック州の人はだいぶ感覚が違うかも知れません。元々フランスの植民地で、公用語がフランス語で、たびたび連邦離脱の住民投票をするくらいですから、かなりの独自性を持っていると思います。


> だからカナダ人が旅行する時は、赤いカエデっというかメイプルリーフを、どこかに付ける!自分はカナダ人だ!って。

私はそういう格好をした人を見たことはありません。でも、バンクーバーで買った、胸に大きなメープルリーフの国旗のデザインされたTシャツを持っていて、結構気に入って良く着ています。カナダ人だと思われてたのかも知れませんね。クリーブランドに来ても引き続きHarvardのトレーナーとか着てるし、変な奴なんです(笑)


> でも、カナダにはMLBのチームもあるし。。。

トロントはオンタリオ湖を挟んでアメリカ本土まで直線で50kmくらいですから、ブルージェイズはカナダのチームっていう感覚が薄いかも知れませんね。でもカナダ人が地元を応援するとしたら、ブルージェイズってことになりますね。そう考えると、MLBで一番地元の人口が多い球団ってことになったりして...(知らんけど…)。


ありがとうございました。またいつでもお書き寄り下さい。

それではまた。

by 小がめら (2016-01-13 09:46) 

チューリップでございます。。

またまた失礼いたします。。

私のトンチンカン?な質問に、
米国人ご同僚の方にまで聞いて下さって、
有り難うございます。。。

なんでしょうね~、日本で知る世界の情報って、
よくわからない、、って感じです。

でもまた、懲りずに質問しちゃう?かもしれないので、
宜しくお願いします(^-^)



by チューリップでございます。。 (2016-01-13 11:38) 

小がめら

チューリップさん、こんにちは。

> またまた失礼いたします。。

何度でもどうぞ。全然構いません。こちらこそ、すぐに返事できないときはゴメンナサイです。


> 私のトンチンカン?な質問に、米国人ご同僚の方にまで聞いて下さって、有り難うございます。。。

別にトンチンカンではないですよ。私も自分で答えられない事や知らない事について聞けるので楽しいです。それに英会話の勉強にもなりますし。この質問、私の英語力では、なかなか上手く表現できなくて、いろいろ言い換えて理解してもらいました。それにいくら同僚とはいえ、米国人と2~3人で毎日昼に1時間もべらべら世間話できるほど英語力も話題もないので、こういう質問というかネタを提供していただけた方が、間がもってむしろ助かります。有難いです。


> なんでしょうね~、日本で知る世界の情報って、よくわからない、、って感じです。

まぁ、アメリカに限らず、住んでみないと分からない~って事はたくさんありますよね。それに人によって見方や感じ方、第三者への伝え方も違いますからね。私の見方や記事も一例に過ぎないと思いますし。

あと、ご覧になっているかどうか分かりませんが、このブログの左のサイドバーにFCC NYの久下香織子さんのブログ記事を紹介しているのは、私がコメントしたからとかではなく、アメリカの「へぇ~」っていうネタを、短く楽しく紹介しているからなのです。かれこれ通算10年住んでいる私でも、「へぇ~そうなんだ?」という事が良くあって、やっぱりNYってところはいろんな事があるもんだ、と感心しています。


> でもまた、懲りずに質問しちゃう?かもしれないので、宜しくお願いします(^-^)

どうぞどうぞ、全然構いません。直接記事に関係ないことでも、米国人同僚に訊いて彼らの意見や感想として聞きだす分には全く問題ありません。私の英語力を鍛える副作用もあるのでどうぞご遠慮なく。対応しきれない時は、きちんとギブアップ宣言しますので。


それではまたいつでもお書き寄り下さい。お待ちしております。

by 小がめら (2016-01-13 12:41) 

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